<Header>
<Author: 元稹>
<Title: 遣悲懷三首 二>
<Format: 七言律詩>
<Year: 1990>
<BookName: 唐詩三百首詳解  下卷>
<Translator: 田部井文雄>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 悲懐其の二>
<BookPage: 174>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
昔日戲言身後意，
今朝皆到眼前來。
衣裳已施行看盡，
針線猶存未忍開。
尚想舊情憐婢僕，
也曾因夢送錢財。
誠知此恨人人有，
貧賤夫妻百事哀。
<End Poem>
<Translation>
むかし、われわれ夫婦はたわむれごととしてどちらか一方が先に死んだ後の気持ちを語り合ったものだが、今こそ思いがけなくも、そのことがみな現実のものとなって、目の前に出現したのである。 
亡くなった、そなたの衣類は、もはやすっかり形見分けをしてしまって、まもなくなくなってしまうであろうし、そなたの残した縫い針や糸は、まだ残してあるが、その針箱をとても開く気持ちになれないでいる。また、そなたが示した昔のやさしい心を思い出しては、下女・下男をいつくしんだり、やはりまた、夢に他人によく尽くしていたそなたをみては、金品を人に与えたりしてもいる。 
今こそほんとうによくわかった、この亡妻を思うせつない悲しみの心は、この世の人それぞれに味わうものであるが、とりわけて、われわれ貧しく身分の低い夫婦というものには、万事に苦労ばかりかけてしまった悲しみばかりが残るものであるということが。
<End Translation>
<Formatted Translation>
むかし、われわれ夫婦はたわむれごととしてどちらか一方が先に死んだ後の気持ちを語り合ったものだが、
今こそ思いがけなくも、そのことがみな現実のものとなって、目の前に出現したのである。 
亡くなった、そなたの衣類は、もはやすっかり形見分けをしてしまって、まもなくなくなってしまうであろうし、
そなたの残した縫い針や糸は、まだ残してあるが、その針箱をとても開く気持ちになれないでいる。
また、そなたが示した昔のやさしい心を思い出しては、下女・下男をいつくしんだり、
やはりまた、夢に他人によく尽くしていたそなたをみては、金品を人に与えたりしてもいる。 
今こそほんとうによくわかった、この亡妻を思うせつない悲しみの心は、この世の人それぞれに味わうものであるが、
とりわけて、われわれ貧しく身分の低い夫婦というものには、万事に苦労ばかりかけてしまった悲しみばかりが残るものであるということが。
<End Formatted Translation>